『FX大学』の研究方針が大きく変わった瞬間のひとつは、良さそうに見えてきた戦略を、もっと長い期間で検証した時でした。
長期研究シミュレーションの最大ドローダウンは約11%。数字だけを見ると、「致命傷ではなさそう」に見えます。
問題は、深さではありませんでした。
時間でした。
似ているようで、別の2つの問い
過去の高値から、どれだけ深く落ちたか。
Underwater Period
高値を離れてから、その高値を回復するまで何日かかったか。
この2つは同じではありません。下落幅が比較的小さくても、高値を取り戻すまで何年もかかる戦略はあり得ます。
QuickShiftの長期検証では、MTMベースの高値が2011年9月22日。その後、2026年7月末になっても新高値を更新していませんでした。
5,426日。約14.9年です。
「待てるか」は、数字だけの問題ではない
ドローダウンはリスク指標として扱いやすい。一方、時間は人間側の制約です。
15年間高値を更新しない戦略を、資金を入れたまま信じ続けられるのか。途中で止めないか。ルールを変えないか。別の戦略へ飛びつかないか。
しかも、そもそも自動売買を作り直した理由が「今より自由な時間を作りたい」だったなら、15年待つ前提は目的そのものと噛み合いません。
一本の最強EAから、教授6人へ
ここから研究の問いが変わっていきます。
ではなく、
へ。
ここで「教授」がただのネタではなくなります。教授が一人死んでも大学全体は潰れない。分散を大学制度として考えるようになりました。
AI時代ほど、疑う仕事が増える
AIのおかげで、コードを書けない人間でも仮説を実装して、テストするところまでは急速に近づけるようになりました。
でも、作るコストが下がるほど「それっぽい戦略」も量産できます。
だから難しい仕事は、作ることから、疑うことへ移ります。
長期化したら壊れないか。OOSで残るか。過剰最適化していないか。似た戦略ばかり集めていないか。そして、人間自身が途中で壊さないか。
『FX大学』第一部 開校前夜
コードを1行も書けない眼科院長がChatGPTと自動売買を再構築していたら、教授候補の墓場、採用基準、監査、研究班、そして教授6人の大学までできてしまった実録です。
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研究上の注意:ここで扱う2005–2026年の長期テストは、QDMを通じて取得したDukascopy由来H1データを使った研究シミュレーションであり、単一ブローカーの約20年間の取引条件を完全再現したものではありません。バックテスト、OOS、フォワードテスト、デモ運用などの過去データは将来の収益を保証しません。本記事は投資助言ではありません。